シリーズ目次(クリックで展開)
⓪吸血鬼小説『死者よ目覚めるなかれ』の作者はティークではなくて別人だった!本当の作者とは!?
(ヘイニングの不正を知る前の記事)
①女性作家による最初の吸血鬼小説「骸骨伯爵、あるいは女吸血鬼」が捏造作品だったことについて
②古典小説「フランケンシュタインの古塔」はピーター・ヘイニングの捏造?他にもある数々の疑惑
③ホレス・ウォルポールの幻の作品「マダレーナ」が、別人の作品だった
④女性で最初に吸血鬼小説を書いたエリザベス・グレイという作家は存在していなかった
⑤ドラキュラに影響を与えた作者不詳の吸血鬼小説「謎の男」の作者が判明していた
⑥この記事
⑦吸血鬼小説「死者よ目覚めるなかれ」の作者を間違えたのは、ピーター・ヘイニングではなかった?
⑧吸血鬼小説「死者よ目覚めるなかれ」を1800年作と紹介してしまったのは誰なのか
⑨【追補】吸血鬼小説「謎の男」の作者判明の経緯について
⑩アメリカ版「浦島太郎」として有名なリップ・ヴァン・ウィンクルの捏造
英国のホラー・アンソロジスト、ピーター・ヘイニングの数々の捏造疑惑をこれまで紹介してきた。「死者よ目覚めるなかれ」「マダレーナ」のような、作者を意図的に間違えて紹介する不正、「バネ足ジャック」のような都市伝説を、ありもしない証拠で実在していたとごり押しした件、挙句の果てには「骸骨伯爵」「フランケンシュタインの古塔」のように、「新発見した」と言いたいがために作品そのものを捏造する不正などなど、ヘイニングは数々の不正疑惑があった。そしてそれは、完全には不正とは言いきれない限りなく黒に近い灰色であり、ヘイニングの主張が完全に嘘と言いきれないことが何とも嫌らしいことは、過去記事で解説してきた通り。私が知りうるヘイニングの不正は前回記事で全てだったが、その後の調査で彼の不正疑惑はまだあったことが判明した。それどころか、かなり手の込んだ捏造まで手を染めていたことが判明した。いや、もう、あまりにも酷すぎて言葉を失うほどであった。もちろん一方的な書き込みであり、自分で検証したわけではないが、そう怪しまれる言動をしてきたヘイニングも悪いし、書き込んだ方もそれなりの検証をしていることが伺える。とまれ、ネット上の書き込み流石にそれを一つ一つ検証する労力は流石にないので、今回はネット上にあった書き込みを紹介するだけにとどまるが、どうかご了承頂きたい。
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