シリーズ目次(クリックで展開)
⓪吸血鬼小説『死者よ目覚めるなかれ』の作者はティークではなくて別人だった!本当の作者とは!?
(ヘイニングの不正を知る前の記事)
①女性作家による最初の吸血鬼小説「骸骨伯爵、あるいは女吸血鬼」が捏造作品だったことについて
②古典小説「フランケンシュタインの古塔」はピーター・ヘイニングの捏造?他にもある数々の疑惑
③ホレス・ウォルポールの幻の作品「マダレーナ」が、別人の作品だった
④女性で最初に吸血鬼小説を書いたエリザベス・グレイという作家は存在していなかった
⑤ドラキュラに影響を与えた作者不詳の吸血鬼小説「謎の男」の作者が判明していた
⑥ドラキュラのブラム・ストーカー、オペラ座の怪人のガストン・ルルーに関する捏造
⑦吸血鬼小説「死者よ目覚めるなかれ」の作者を間違えたのは、ピーター・ヘイニングではなかった?
⑧吸血鬼小説「死者よ目覚めるなかれ」を1800年作と紹介してしまったのは誰なのか
⑨この記事
⑩アメリカ版「浦島太郎」として有名なリップ・ヴァン・ウィンクルの捏造
以前、吸血鬼小説「謎の男」の作者が、作者不詳ではなくカール・アドルフ・フォン・ヴァクスマンであることを解説したが、今回はその追補となる記事。上記の記事では海外のネット掲示板の書き込みを情報ソースとしたが、その大本となる書籍によるソースを発見した。
実は今年6月には既に入手済みであったのだが、他にも色々やることがあるので後回しにしていた。ところが、今年12月1日に紀田順一郎・荒俣宏編による「新編 怪奇幻想の文学2 吸血鬼」(新規現社)において、その収録内容に「謎の男」が作者ヴァクスマンとして収録されることが本日アナウンスされた。なので急遽、つい後回しにしていた「謎の男」の作者判明の経緯の大本となる情報ソースを、今回紹介していく。一応これまでの簡単な経緯も改めて説明するが、できれば以前の記事をご覧頂いてから、この記事をご覧頂きたい。