吸血鬼の歴史に詳しくなるブログ

吸血鬼の形成の歴史を民間伝承と海外文学の観点から詳しく解説、日本の解説書では紹介されたことがない貴重な情報も紹介します。ニコニコ動画「ゆっくりと学ぶ吸血鬼」もぜひご覧ください。

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ゆっくりと学ぶ吸血鬼 第15話 参考文献一覧

ゆっくりと学ぶ吸血鬼第15話の参考文献一覧です。

骸骨伯爵が捏造と分かったときのうp主の反応


動画はこちらから



~主要な参考文献~
・ ピーター・へイニング編『ヴァンパイア・コレクション』風間賢二 他・訳/角川文庫/1999年
 The Vampire Omnibus(1995年)”を邦訳したもの。ただしページ数の都合でいくつかの小説は邦訳されなかった。
 今回の題目である『骸骨伯爵 あるいは女吸血鬼』は収録されている。

Peter Haining (author) 英語wikipedia記事
 今回の黒幕である英国の人気ホラー・アンソロジストであるピーター・ヘイニングの英語wikipedia記事。ヘイニングの数々の疑惑を紹介している。

The Skeleton Count, or The Vampire Mistress(英語wikipedia)
 『骸骨伯爵』の英語wikipedia記事。小説の解説ではなく、ピーター・ヘイニングによる捏造の疑いがあるということに関しての解説記事。現在は作者のエリザベス・キャロライン・グレイの記事に統合され、転送されるようになった。上記リンク先は当時の骸骨伯爵の記事のもの。




上画像は削除前の『骸骨伯爵』のwikipedia記事のスクリーンショット。
こちらのリンクはGoogle翻訳にかけたもの。
こちらは2017年時の記事内容をコピー取得したサイト(繋がらない時が多い)。

El esqueleto del conde, o la amante vampiro(スペイン語wikipedia記事)
 骸骨伯爵のスペイン語wikipedia記事。
 こちらは純粋に物語の内容を説明した記事となっている。

The Elizabeth Caroline Grey Hoax(題:エリザベス・キャロライン・グレイのデマ)
 カナダ出身の漫画家・イラストレーター、ジョン・アドコック氏(リンク先来歴)によるブログ記事。
 エリザベス・グレイの英語wikipeida記事の主な参照元。
 骸骨伯爵や作者のエリザベス・グレイが捏造されたものであることを分かり易く解説してくれている。

アドコック氏の他の記事(題:パリの吸血鬼)
 ここでも、『骸骨伯爵』はヘイニングによる捏造作品であると解説。

The Many Mrs. Greys: Confusion and Lies about Elizabeth Caroline Grey, Catherine Maria Grey, Maria Georgina Grey, and Others
上記リンクは研究者専用SNSで普通の人は閲覧できない。こちらのリンクは面倒な登録なしでPDFが閲覧できます。

 アドコック氏が参照した主要参考文献その2。オーストリアの教職パトリック・スピーディング氏(リンク先・氏のブログ)による、エリザベス・グレイ作品の一連の調査結果。非常に長いが結論は、エリザベス・グレイ作とされた作品の実物には、彼女の名前は一切なかったというもの。


The Casket(英語wikipedia記事)
 ヘイニングは『骸骨伯爵』は1828年の「カスケット誌」に収録されていたと主張。
 だが「カスケット」は、1852年6月が創刊号のものは見つかってはいるが、1828年に「カスケット」なる雑誌が存在していた形跡は一切確認できていない。
 
 Googleブックスに1826年発行のカスケット全三巻を見つけました。詳細は全然わかりませんでしたが、少なくともヘイニングが主張するカスケットでないことは確かだと思います。。

Gespensterbuch(ファンタスマゴリア原著) ドイツwikipedia(英語記事はこちら)
Fantasmagoriana(ファンタスマゴリアの仏訳版)英語wikipedia
Tales of the Dead(ファンタスマゴリアの英訳版) 英語wikipedia
Jean-Baptiste_Benoît_Eyriès(仏訳を担当した人の記事、英語版)



~wikipedia~
Fashionable novel ・Henry Colburn ・Edward Bulwer-Lytton 
エドワード・ブルワー=リットン ・ベンジャミン・ディズレーリ 
The String of Pearls ・スウィーニー・トッド ・Sweeney Todd 
Elizabeth Caroline Grey ・Notes and Queries ・Francis Marion Crawford 
ハンティントン・ライブラリー 


~参考サイト~
Support The Guardian
BBC News
 共にペニー・ブラッド大手出版社社長エドワード・ロイドに関する記事
 チャールズ・ディケンズが著作権侵害でロイドを訴えたことなどが書かれている。

ヴィヴィアン・グレイに関して解説した海外サイト

 銀のフォーク小説というジャンルであるという内容。

銀のフォーク小説というジャンルの解説
同上
 銀のフォーク小説に関して参照。

Gentleman Jack(紳士ジャック)

 アドコック氏のブログ記事のひとつ。エリザベス・グレイの作品とされた「紳士ジャック」は、吸血鬼ヴァーニーの作者ジェイムズ・マルコム・ライマーが本当の作者であったという内容。

Judith Flanders
 スウィーニー・トッドの解説記事

New Light on Sweeney Todd, Thomas Peckett Prest, James Malcolm Rymer and Elizabeth Caroline Grey ヘレン・R・スミス著(amazon販売ページ)
 上記のジョン・アドコックさんが参照した書籍のamazon販売ページ)
 書籍の内容の一部がPDF化されており、こちらから閲覧が可能

Joseph Conrad: Interviews and Recollections edited by Martin Ray
 エリザベス・グレイという存在を捏造した、アンドリュー・ド・テルナントの解説記事
 こちらは上記をGoogle翻訳にかけたもの

ドラキュラ紀元シリーズの作者 キム・ニューマンの公式サイト
 ドラキュラ紀元シリーズ最新作「大怪獣 1999」の宣伝記事(ツイート
 日本amazonでも予約が始まっています。英語ができる方は読んでみてはいかがでしょうか。概要のGoogle翻訳はこちら

ドラキュラ紀元 千の化け物 日本amazon販売ページ
 「日本に吸血鬼はいない、それが天皇の見解だ。だが…天皇は間違っている!」
 下の商品概要に上記のセリフがあるので、確認してみてはいかがでしょうか。

上記のスペインamazon販売ページ
 「サイバーパンク、怪獣、そしてヤクザの物語が始まる!」
 上記「千の化け物」の修正前の概要が未だに残っています。(紹介したブログ

幽霊島 平井呈一怪談翻訳集成
 2019年8月に発売された平井呈一の翻訳アンソロジー。
 幾度も紹介した最初の吸血鬼小説 ジョン・ポリドリ『吸血鬼』が収録されている。
 吸血鬼考察をするうえでは常識ともいえる作品であるので、この機会に買ってみてはいかがでしょうか。

~参考書籍~
・マシュー・バンソン『吸血鬼の事典』松田和也・訳/青土社/1994年
・TEAS事務所『萌える!ヴァンパイア事典』(株)ホビージャパン/2015年



下記は、NHKBSプレミアム「ダークサイドミステリー」の吸血鬼特集の解説・レビュー動画で紹介、参考にしたもの一覧です。研究論文もありますが動画をご覧になったからならすんありと理解できるはずなので、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。

鉄棒で封印、ブルガリアの“吸血鬼”
ブルガリアの吸血鬼、鉄杭と抜歯の意味(共にナショナルジオグラフィック日本版)
 番組内ではブルガリアで見つかった吸血鬼とされた死体を紹介していた。その吸血鬼に解説をした記事。

山梨大学 森田秀二名誉教授による吸血鬼解説サイト
 第13話の最後では、「雪女は、小泉八雲が女吸血鬼小説を参考にして作った可能性あり」という内容を紹介しましたが、これは森田名誉教授のサイトに参考文献付きで紹介されていたのがきっかけでした。

吸血鬼ヴァーニーの第四章と第34章のGoogle翻訳
 吸血鬼に襲われたら吸血鬼化してしまうということが作中で語られている。

19世紀前半におけるヴァンピリスムス -E.T.A. ホフマンに見るポリドリの影響-
 京都大学 森口大地
 以上紹介した最初の吸血鬼小説はETAホフマンの「吸血鬼の女」だったという記事で大いに参考にした論文です。

ヴァンパイアはなぜ腐らないのか --ヴァンパイアをめぐる1730年代ドイツ語圏の学説--
 同じ京都大学森口氏による論文。ゆっくりと学ぶ吸血鬼第7話あたりの内容です。




2019年6月に公開された吸血鬼カーミラの忠実な映画の予告編


こちらのサイトによれば、原作も本国ではマイナーであること、有名なキャストがいないことなどから、本国ですらストリーミング配信の可能性が高いとのこと。

 

この記事は2019年9月22日にブロマガで投稿した記事を移転させたものです。
下は元記事のアーカイブ。

web.archive.org

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