この記事は2016年10月30日にブロマガで投稿した記事を移転させたものです。
下は元記事のアーカイブ。
ちょうど1年前の2015年10月10日に、【吸血鬼】外国人は河童を吸血鬼だと思っている【ゆっくり解説】という動画を投稿させて頂きました。これは『一部の』外国人が河童を『アヌスヴァンパイア』つまり『肛門吸血鬼』と呼んでいることを紹介した動画です。他にも海外では何故か『河童は女性をレイプする』という、日本ではほぼ見ない記述が至る所で確認できたので、一体どうしてそんな説が海外で出回っているのかも検証して動画で紹介させて頂きました。
この動画を作った経緯ですが、普段私は『ゆっくりと学ぶ吸血鬼』という、吸血鬼を解説する動画を投稿しております。その中で海外のサイトでは『海外の学者は河童を吸血鬼だと思っている』という情報を目にしました。また英語wikipediaの『民話や神話に登場する吸血鬼の一覧』(クリックで移動)という記事には、河童も吸血鬼として含められていました。
こうしたことか、ら何故海外では河童が吸血鬼と思われているのか不思議に思い調査したところ、『一部の』外国人がアヌスヴァンパイアと呼んでいることを知りました。当然最初見た時は吹き出しました。そしてこれは当時、検索しても日本では見られない情報であったので、こんな美味しいネタは紹介せざるを得ないと思って動画で紹介しました。
そして今年になってアヌスヴァンパイアが広まる記事が、ロケットニュースより発信されました。
【知ってた?】日本のカッパが海外で「ド変態」 っぽく紹介されている / 英語のオンライン辞書で知ったショッキングな事実
これは「Urban Dictionary(アーバンディクショナリー)」(クリックで移動)というネットスラングをまとめた海外辞書サイトから、「河童はアヌスヴァンパイアと呼ばれていますよ」と紹介した記事です。当然インパクト抜群な内容ですから、ツイッターを中心に「河童はアヌスヴァンパイアと呼ばれている」ということが拡散しました。それは良いのですが、このロケットニュースの記事にはどうしても気に食わないところがあります。それはアーバンディクショナリーがネットスラングをまとめた辞書サイトであることを説明していないことです。アンサイクロペディアのようなネタサイトの位置づけです。実際Youtubeの様に、記事に「いいねor悪い」評価を付けることが出来るあたりからも、ネタサイトであることが伺えます(ちなみに「いいね、悪い」マークはyoutubeと全く一緒です)。
私がアヌスヴァンパイアを知ったのは別サイトからですが、ロケットニュースが参照した同じアーバンディクショナリーのアヌスヴァンパイアの記事(クリックで移動)も紹介させて頂きました。ですがこれらはあくまで『一部の』外国人がそう呼んでいるのに過ぎないことも強調させて頂いています。またアーバンディクショナリーがネットスラングをまとめたサイトであることも説明させて頂いています。
ですがロケットニュースが先ほどのように、アーバンディクショナリーがどういったサイトであるかを説明していない為に、ツイッターでは
『河童の英語訳がアヌスヴァンパイア』という誤った情報が拡散する結果となりました。あくまでアヌスヴァンパイアと呼んでいるのは『一部の』外国人がそう呼んでいるだけに過ぎないのです。河童の英語訳はあくまで『Kappa』です。決してアヌスヴァンパイアではありません。確かに私も非常に面白くてインパクトがあったので、ネタにはしました。しかしそれは、アヌスヴァンパイアという面白いネタがあるけれども、あのように呼んでいるのは一部の外国人だけ。事実がねじ曲がって俗説が広まるようなことはあってはならないと思っています。ですから度々動画内でも『一部の』外国人が、ということを強調しています。
しかし今回ロケットニュースの記事により、誤った認識が広まる結果となりました。そして俗説ばかりが拡散している現状に対して非常にモヤモヤさせられています。気にし過ぎと言われれば、その通りです。ですがこの現状を黙って見ていられないというのも事実です。
今回この記事を投稿しても、この記事はそれほど拡散はしないでしょう。ですが文字にしておけば、検索すれば何れヒットするようになるはずです。そうして見て頂いた方にちょっとでも誤解が解ければいいなと思って、今回この記事を投稿させて頂きました。少しでも誤解が解けていってほしいものです。
以下余談。
ちなみに私が最初に肛門吸血鬼を知ったのはこのサイトです(クリックで移動)。
『kappa vampire』のワードで画像検索したところ、サムネホイホイされました。このサイトは個人ブログですが、参照にしたのはBuddha-Statuesという、仏教について解説したサイトからの引用だと思われます。
そしてanusu vampireで検索したところ、アーバンディクショナリーの記事を発見した、という流れです。もしかしたらアーバンディクショナリーの記事は、上記のサイトを参考に作られたのかもしれません。アーバンディクショナリーですが、音声ボタンがあります。これは(私の環境では)現在どんなブラウザでも再生できませんが、前はこの音声ボタンを押すと「アヌスヴァンパイア」と発音してくれます。当然、爆笑しました。今でもあの衝撃は忘れられません。音声を聞いてみたい方は是非私の動画をご覧下さい(宣伝)。
あと、海外のポケモンに関するフォーラムサイトにおいて、ゴルダックを解説している人の書き込みの中にもやはり「河童は肛門吸血鬼と呼ばれている」と書いている人がいました。(クリックで移動。)
さて、そもそもなぜ河童が肛門吸血鬼と呼ばれることになったのかですが、肛門吸血鬼の動画投稿後に知り合った方から色々情報を頂いたところによると、日本各地で河童が尻穴から血を吸う伝承が残っていることが分かりました。これはいずれ動画で紹介したいと思います。今の吸血鬼解説シリーズが終わってからの話になるので、多分1年後か2年後の話になるかと思いますが…
2021年5月3日追記
オーブリー・シャーマン「ヴァンパイアの教科書」p.79でも、「河童は尻の穴から血を吸うぞっとする性質を持つ」などという説明がある。海外のネタサイトではなく、きちんとした書籍でも紹介されるあたり、河童の風評被害がひどいことになってるなぁ…
ちなみにこの本、「教科書」と銘打たれているが、著者の自論ありきで展開されており、典拠も一切紹介しないという、この手の本としては致命的な欠陥を抱えている。一応紹介しておくが、購入はお金の無駄遣いだと思う。
ランキング参加中!クリックして貰えると嬉しいです。
にほんブログ村
人気ブログランキング