エリザベス・キャロライン・グレイが1828年に作り、英国のアンソロジストのピーター・ヘイニングにより1995年に初めて紹介された吸血鬼小説「骸骨伯爵、あるいは女吸血鬼」"The Skeleton Count, or The Vampire Mistress"という作品が、イギリスの有名なホラー・アンソロジストであった故ピーター・ヘイニングによる捏造作品である可能性が極めて高いことが判明しました。そして「骸骨伯爵」を発端に、イギリスでホラー・アンソロジストとして名を馳せたピーター・ヘイニングという人物が、過去の功績が実は数々の不正をしていた可能性が極めて高いことも判明しました。
実はニコニコ動画の方では既に解説済みで文章であとで残そうと思っていたらずるずると伸びたので、「吸血鬼の元祖」解説シリーズは少しお休みして、今回紹介することにしました。ピーター・ヘイニングはその筋では有名な方なのですが、彼の功績が不正によって得られた可能性が高いことについては、日本ではほぼ知られていないと思われます。
「骸骨伯爵」と聞いてもどんな作品なのか知らない方が大半だと思われるので、「骸骨伯爵」のこれまでの立ち位置から説明していきます。ニコニコ動画では既に解説済みであるので、結論を早く知りたい方は、下記の動画をご覧ください。